No.85 (名誉革命) :
「英で責任内閣制が成立した事情とは何か?」
ハノーヴァー朝を開いたジョージ1世はドイツ人で英語が分からず、政務を大臣
に頼っていた。これをきっかけに、ホイッグ党のウォルポール首相が「王は君臨
すれども統治せず」と後に言われるような責任内閣制を成立させた。ただし、ま
だ参政権は一部の財産家に限られていた。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
英語を解さないドイツ人が、イギリス王に即位して始まったハノーヴァー朝が、
今の王室に直接つながることを知り、大きな関心を持って学習に臨んでいる。
思考・判断:
17世紀後半の名誉革命による立憲君主政に続き、18世紀前半にはハノーヴ
ァー朝成立による責任内閣制がイギリスに確立したことを考察するとともに、そ
の歴史的な意義について的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
「王は君臨すれども統治せず」や「イギリス議会は、男を女にし女を男にする以
外にできないことはない」といった言葉を、英語の原文で読むことにより、18世
紀のイギリス議会が強大であったことを実感している。
知識・理解:
ドイツ人を国王に招いたハノーヴァー朝の成立と、首相ウォルポールの政治的
なセンスが、史上初の責任内閣制をイギリスに確立させたことについて、基本
的な知識を身につけている。